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お客様の声

 北海道でお生まれになり、学生時代に刺激を受けて建築の世界に入られ、ゼネコンでの経験を経て、現在は太平洋興発株式会社にて建築以外の分野でも幅広く活躍されている遠藤次長に、建築の世界に入るきっかけと、同社の西沢課長を交えて建築業界の現状についてお話を伺いました。


■建築という職業を目指されたのはいつ頃ですか?


太平洋興発㈱のお二人と

  私の実家は旭川の近くで高校生の頃、昭和40数年頃の旭川は意外と新しい建物が建ち始めていて、第一次ボウリングブームもありました。
中学高校からボウリングや、ビリヤードをしていて、そういった所を遊び歩いた経験があり、そういう所に入るとすごく綺麗で、将来自分が建てた建物が残っているのは面白いと興味を持ち始めて建築に進みました。
  建物が残る。それが大きいです。

■建築の仕事の面白さは何ですか?

  最初は興味で入って、今一番面白いのは人間関係です。
 建築をやっていると大体6か月7か月で1シーズン。色々な方と出会い、繋がりが出てくる。建物が変わることによってまた人が変わる。現場毎に色々な方と知り合えます。
私、人と人との関わりが大好きなんです。
色々な人間関係の中で、肩書きや誰が偉いとか偉くないとかではなく、そこで平等に如何に付き合えるか。一番大事なのは、嘘をつかない、誠実に接する。これが基本だと思っています。

 

■沢山の企画、マンション新築・改修等手掛ける中で、最も気を付けている点は何ですか?


 建築業界は、以前のスクラップアンドビルドからストック重視へと転換している。長期にわたり建築物を維持するために、企画・設計段階よりメンテナンスを容易に行えるような納まりや形態を採用しています。
 リニューアル工事を行う際は、イニシャルコストだけではなく、ランニングコストも念頭に入れて、材料・工法を選択しています。
 また流行りに左右されず、長きにわたり建築が存在出来るような設計を心掛けています。

 

■ここ数年、環境問題についての関心が日本だけでなく、世界規模で高まっていますが、
 何か取り組まれていることはありますか?


 建築業界だけでなく、社会全体で環境問題に取り組んでいると思われます。
 ベニヤ板の代わりに代用型枠を使用するなど、建設業界では割と早い段階で取り組みを開始していると思います。
 如何に材料ロスをなくし、廃棄物を減らすか。またリサイクル材料の使用頻度を増やすかなど、常に環境問題には気を使っています。

 

・・・ここからは太平洋興発株式会社 西沢課長にも同席いただき、建築業界の現状についてお話を伺います。・・・

【司会】 全国的に職人不足というのが、深刻な状況になっていますが、どの様にお考えですか?
【遠藤】 アベノミクスによる好調な経済と、本格的な東日本大震災復興事業、6年後の東京オリンピックと今後数年は北海道では慢性的な職人不足が続くと思われます。
当然労務単価は上がり、工事費に跳ね返る恐れもある。必要な工事と先送り出来る工事の線引きを行い、顧客へも説明納得してもらって、慎重に工事計画を練る必要があると思っています。
顧客重視も重要ですが、建設、不動産を営む限り、利益を上げる事も重要であり、非常に難しい判断に迫られると思います。
熟練の職人さんの不足については、各メーカー下請け業者の作業講習や施工に際し、熟練・初心者を問わず、平均的な仕上がりを確保出来る材料開発が必要ではないでしょうか。
【遠藤】 型枠業者、鉄筋業者は、昔、価格的に厳しくて皆さん辞められて、それから職人さんが増えていないのか、それとも震災等の影響で職人さんが東北等に行って足りないのかどうなんでしょうか。
【司会】 物件数が減り発注価格も厳しい時に若い人が減ってきて、物件が少ない時はそれでどうにか出来ていても、増えてくると圧倒的に足りないという状況だと思います。
【遠藤】 昔、少ない少ないと言われていても何とか動いていましたよね。まだあの時は職人さんが潤う時代だったと言う事でしょう。
【司会】 防水業者の方でも跡取り問題なんかもありまして、将来性があれば継がせるでしょうけれども、『なかなか将来、先行きが見えない』と。清算されるという会社もありました。
【遠藤】 大きな問題ですよね。如何に若い人を育てていくか。
【西沢】 きちっと生活出来る、職人さん達がそういう時代でないと駄目ですよね。
この間は業者から『親御さんは、危険な作業をさせたがらないから、若い人がいない』という話しを聞きました。困った問題ですよね。
【西沢】 私どもの場合、石炭がある建築もある不動産もあると多角的な事業を展開していますが、大関化学と言ったらパラテックス。パラテックスの始まりはどこからですか。
【津田】 私の先々代、祖父ですが、ある日、檜のお風呂を見ていまして、水を含んで膨らむと。水を以て水を止めると言う発想からパラテックスが誕生しました。
【西沢】 水を拒否するのではなくて、水と仲良くなって水を止めるという事ですね。
【司会】 パラテックスはあくまでも防水材で、二次作用として止水効果。
我々何十年と営業をしておりますと、漏水事故がありまして、実際に1週間後2週間後に現場に行って調査させていただくと、既にその段階では止まっていたという経験などもありますので、二次的作用としては期待できると考えております。
【司会】 パラテックスは50年の実績があり、適材適所で使っていただいているのですが、それ以外にもウレタン防水、浸透性、折板屋根の改修の補修であるとかラインナップさせていただいております。何かご要望等はありますでしょうか?
【遠藤】 北海道の場合、雪とかの問題があるから、ウレタンが多くなる。今ウレタンをしているのを上手く処理して新しいものに何か変えていくという提案があればいいですね。
ウレタンを何回もやっていると厚くなるので、それを一回はどこかで剥がさなければならないと思ってしまう。その下処理関係を上手く出来るものがあれば、ベストですね。
【司会】 ウレタンのメリットとして、冬季の施工と仕上がりのフラット感があります。もちろんデメリットもありますが。
【遠藤】 デメリットとは他には変更しにくいところで、ウレタンを剥がすとか、取り除くものがあればベストです。そうすれば新たに別なもので今度施工できますから。大規模だとそういう所で変更出来ない。その辺りを工夫してもらえればと思います。
【司会】 今後も他社とは違う付加価値を持たせて、ご提案をさせていただきたく思っており、アスファルト防水以外は『パラテックスに相談すれば』と言っていただけるよう将来的にはなれたらと思っております。

 

[2014.5掲載]


遠藤昌己氏

【太平洋興発株式会社 遠藤 昌己氏プロフィール】
昭和30年旭川生まれ
現在、太平洋興発株式会社 札幌支店次長

<主なプロジェクト>

・企画、設計監修:
  パシフィック中島公園ANNEX、パシフィック南平岸、
パシフィック南郷丘公園、パシフィック宮の沢、
パシフィック東区役所前 他
・大規模修繕設計:
  パシフィック星置西壱番館・弐番館、パシフィック星置ヒルズ、
パシフィック北五条、パシフィックヒルタウンsapporoA,B,C棟 他